2007年9月23日上演(第9回公演)
オムニバスミュージカル「ザ・クラシック」
夢はもっているが、その夢をあきらめ、努力をしなくなったひとりの少女。
ある時、妖精と出会い、ミュージカル風にアレンジしたクラシック作品、バレエ『くるみ割り人形』、オペラ『カルメン』、日本舞踊『鷺娘』、演劇『夏の夜の夢』のステージを観る。
少女はクラシックの古き良きものから、何を感じ、どのように受け止めるのか?
少女の成長する姿を描いた、オムニバスミュージカル
ストーリー
プロのダンサーになる夢を持っている少女エリー。
でもその夢をあきらめて、努力をしなくなったある時、妖精パックと出会います。
パックはエリーにヒントを与えようと、バイブルからカードを取り出し、そのカードの意味のクラシック作品をエリーに観せます。
1枚目は「素直」のカード!
クリスマスプレゼントにもらったくるみ割り人形が、すっかり気にいったクララ。
リビングに見に行ってみると、大きなねずみがクララに襲いかかります。
するとくるみ割り人形が助けにきて、ねずみの王様を倒し王子の姿に変わります。
クララは王子にみちびかれお菓子の国へとやってきます。そこでお菓子の精の歓迎を受けます。
2枚目は「自由」のカード!
セビリアのたばこ工場で働く、自由きままな女工カルメンは、仲間同士のいざこざから乱闘騒ぎを起こしてしまい、牢に送られることになります。
その護送を命じられたのが生真面目な伍長ドン・ホセ。
カルメンはこの場から逃れようと、彼を誘惑。カルメンの魅力に負けて、ホセは彼女を逃してしまいます。
カルメンの虜になったホセは盗賊の仲間にまでなってしまいますが、ホセがどんなに愛しても、カルメンの心はいつしか酒場で出会った闘牛士エスカミリオに。
哀れなホセは嫉妬に狂い、ついにはカルメンに刃を向けるのでした。
3枚目の「節度」のカード!
人間の姿に化した鷺の精鷺娘。恋する人を追い求め、自分の想いにつきすぎる彼女。
やがてその情念は罪となり地獄の責めにあってしまいます。
最後は鷺の精となり羽ばたきをしながら息耐えてしまいます。
4枚目は「バランス」のカード!
いたずら好きの妖精パックは、妖精の王オーベロンに、けんかした王妃タイターニアの腹いせに恋のほれ薬を摘んでくるように命じられます。
森で出会った4人の男女に間違ってほれ薬をたらしてしまい、4人の恋の糸はからみにからんでしまいます。
やがてタイターニアと仲直りしたオーベロンは、4人の恋の糸を解きほぐし、森に平和がもどります。
4つのカードからヒントをもらったエリーですが、結局どうすればよいのかわかりません。
もう出すカードがなくなってしまい困ったパックは、オーベロンの助言をもらいます。
会場のお客様の協力を得て、本来の自分を取り戻したエリーは、これまでの自分を信じ、これからも素直に、自由に、節度を持って、そしてバランスよく、夢に向かって進んでゆくことを誓います。