2008年9月13日上演(第10回公演)

オムニバスミュージカル「ザ・タイム」

早く大人になりたい女子生徒、浦島太郎ゲームをずっとしていたい少年、王子のお妃になりたいシンデレラの姉たちは、それらの望みをかなえる時計を求めて時計屋にやって来る。

そこに待っていたのは、突然命を絶たれ、他人の望みをかなえることとひきかえにその人の時間をもらい生きようとする女性。 あやつられた時計で望みはかなうのか…。

 

学校、竜宮城、お城を舞台に時計屋がみちびく、時間にまつわるオムニバスミュージカル。

ストーリー

時の精が歌い踊る中、街の時計屋 知久多は時計の修理をしていて、チアリーダーの阿久間は代表メンバーに選ばれ喜んでいる。

阿久間はチアリーディングの試合を翌日に控え、練習から帰る途中交通事故に遭ってしまうのだ。

三途の川をさまよっている彼女は、あるひとつの生き返る方法があることを知る。

 

長年、街で時計屋をしている知久多はそんな彼女に時間の大切さを教えようとするが…。

 

ある日、毎日同じことの繰り返しである学校生活がつまらないリサという少女が、時計屋にやって来る。彼女は意味のない時間は早く過ぎてしまえばよいと思ったのだ。

知久多が差し出した時計に阿久間が早く進むように仕掛け、リサの望みをかなえる。

あっという間に大人になったリサは、社会で通用するのか?

 

そんなことは関係ない、リサの生きる時間をもらえると喜ぶ阿久間を、知久多は見守ります。

また、太郎という少年が来店した。彼は大好きなゲームを一日中出来るよう、時間がゆっくり進むようにして欲しいと時計屋にお願いする。

浦島太郎ゲームをもらった太郎は早速ゲームを始めるが、ゲームに夢中になったために、30分のうちに何十年もの時を過ごしてしまうのです。

大好きなゲームのせいで、大切なものを失いかけた太郎は再び時計屋を訪れます。

 

果たして取り戻せるか…。

いっぽう、シンデレラがお妃に選ばれたのが気にいらない二人の姉、イージーとワールは、時間を戻して靴を取替えお妃になろうとたくらみます。

そんな二人が手に入れた時計は、時間が戻るものだった。

再びおとずれたお妃選びのチャンス!

しかし、その計画は思うようにいかず、やはり王子はシンデレラを選びます。

 

お互いのせいにする姉たちは、新たなたくらみで時計屋にのりこみます。

阿久間の仕掛けにより、望みをかなえられた4人に、知久多はひとつの時計を渡します。

阿久間はどんな仕掛けをかけるのか?

その時計に導かれ、もう一度やり直した4人は大事なことは何かに気付きます。

そして、知久多は阿久間にもそのことを気付かせます。

 

阿久間は宿命を受け止め、天国へ旅立ち、天使達のチアリーディングとなります。